連載
mag4連動企画 3 宮崎秋人さん
シリーズ化され、2.5次元舞台の代表作の一つになったミュージカル『薄桜鬼』や舞台『弱虫ペダル』、アニメ版で声優も務めた舞台『東京喰種トーキョーグール』に出演し、いよいよ4月30日より主演舞台、『ライブ・ファンタジー「FAIRY TAIL」』が控える宮崎秋人さん。 近年は『引越屋リリー』など、原作モノ以外の作品の出演も増えている宮崎さんに、2.5次元舞台への思いをうかがいました。
(撮影/増田慶 文/横澤由香 ヘアメイク/仲田須加)
©真島ヒロ/講談社
©「FAIRY TAIL」舞台製作委員会 2016
COLUMN 2016 4/29 UPDATE
──宮崎さんはさまざまな2.5次元舞台に出演されていますが、同年代の役者同士で2.5次元舞台について話すことはありますか?
考え方はそれぞれですよね。「まず俳優として名前を知ってもらうためには作品をある程度重ねて…いつかは2.5次元を卒業したい」というのもひとつの考え方だし。前に小越(勇輝)とふたりで話したときに俺も“ああその通りだな”って思ったんですけど、アイツは“2.5次元舞台というジャンルを大きくしたい”って。もちろんほかのストレートの芝居とかいろいろ挑戦もしたいけど、2.5次元をただの登竜門とか通り道にはしたくないっ言ってたのは、自分もまったく同じ意見。俺も2.5次元をちょっとお休みして作品を絞ったほうが役者としてはいいのかな、と思った時期もあったけど、いまだに声を掛けてくださる方もいらっしゃいますし、自分もやりたいことのひとつではあるし、そこはうまく切り替えていけばいいかなって。…というか、やっぱり単純に2.5次元をもっともっと大きくしたいって気持ちは強いですね。
──主人公のナツ・ドラグニル役で出演する最新作『ライブ・ファンタジー「FAIRY TAIL」』も注目の2.5次元舞台。これまでの2.5次元体験を生かしつつ、近作のストレートプレイの経験もすべて投入した“最新型”の宮崎さんに期待しています。
楽しみですね。今日もナツに向けて吐きそうになりながらトレーニングしてきましたけど(笑)、今回はとことん好きなように…いい意味で無責任に臨もうかなって。原作を読んでもわりとナツが自由奔放に振る舞って周りがそこに巻き込まれていく感じなので、まずは俺もとことん好きなようにナツになり、周りに巻き込まれてもらう(笑)。そこからまた演出の児玉(明子)さんに調整していただいて。伸び伸びしているけどただライトなだけじゃなく、ナツという男の芯の強さや背負っているモノを滲ませていきながら…でも感覚としてはふわっと溶け込んでいきたいかな。
──舞台表現としても、さらに新しい見せ方をしてもらえる予感もします。
今回は東京公演のみ(※)ですが、新しい2.5次元作品に挑むからにはやっぱり世界で戦いたい、とも思っています。ライブ・スペクタクル『NARUTO-ナルト-』やミュージカル『黒執事』のようにすでに海外公演を実現させている作品もありますし、『FAIRY TAIL』も含めて2.5次元の舞台は海外に出ていける日本ならではのコンテンツだって、すでに証明されていますからね。自分も役者としてそういう可能性をどんどん伸ばしていける存在でありたいですし、もっともっとたくさんの人に作品を届けていきたい。
※国内では東京公演のみですが、取材後、上海公演が決定。
(『omoshii mag』vol.4より抜粋)
[プロフィール]
宮崎秋人
みやざき・しゅうと
1990年9月3日生まれ、東京都出身。ミュージカル『薄桜鬼』永倉新八役や、舞台『弱虫ペダル』新開隼人役で注目を集める。少年社中『ネバーランド』、朗読劇『僕とあいつの関ヶ原』、Dステ17th『夕陽伝』、つかこうへい七回忌特別公演『引退屋リリー』など、舞台を中心に活躍中。2015年より、俳優集団D-BOYSに加入。2016年4月には俳優3人のユニット「Unknown Number!!!」のメンバーとしてシングル「キボウノヒカリ」をリリース。
[公演情報]
『ライブ・ファンタジー「FAIRY TAIL」』
[東京]2016年4月30日(土)~5月9日(月) サンシャイン劇場
[上海]2016年7月1日(金)~3日(日) 藝海劇院
原作:真島ヒロ『FAIRYTAIL』(講談社『週刊少年マガジン』連載)
脚本・演出:児玉明子
出演:宮崎秋人 愛加あゆ 白又 敦 佃井皆美 桃瀬美咲 郷本直也 古谷大和 山本一慶 伊波杏樹 小野健斗 小澤 廉 荒木宏文 ほか
お問い合わせ:ゴーチ・ブラザーズ 03-6809-7125