インタビュー & 特集
INTERVIEW! 納谷 健さん part.2
関西で活躍する劇団Patchのホープ、納谷健さん。舞台『刀剣乱舞』虚伝 燃ゆる本能寺 小夜左文字役で注目を集め、劇団公演『磯部磯兵衛物語~浮世はつらいよ~天晴版』や、ミュージカル『薄桜鬼』など様々な舞台に出演しています。インタビュー後編では、劇団Patchの魅力や、オーディションの心構えなどをうかがいました。
(撮影/笹井タカマサ 文/臼井祥子)
INTERVIEW & SPECIAL 2017 6/8 UPDATE
(part.1より続く)
●劇団Patchの公演には、まず、昨年『磯部磯兵衛物語~浮世はつらいよ~天晴版』に出演しましたね。
お披露目以来初めての劇団Patchの現場で、先輩だらけの中でのプレッシャーがありました。外部の舞台を踏んできていろんな癖も付きますし、大阪の小劇場でやってたころの自分とは変わっていて……そこで末満さんに叩きのめされました(笑)。僕の癖を見抜いて、いろいろ指摘してくださったんですよね。その時はまあ、心が折れたりしましたけど(笑)。
●厳しい指導もあった?
劇団Patchの舞台だからこそ、作品を作ることだけじゃなく、役者を育てるということにも心を砕いてくださったんだと思います。僕は劇団での経験が少ないまま外部出演を続けてきたし、劇団Patchの中では、2.5次元の舞台には一番多く経験させていただいていたのもあって、劇団Patchのメンバーとして受け入れられていない感じがして。僕自身少し鼻が高くなっていた部分もあったと思うんです。それで周りがみんな敵みたいに感じたこともあって、正直、辞めたいと思った時もありました。でもそういう時間を経て、劇団の先輩や同期の仲間たちと腹を割って話せるようになったので、今振り返ってみると、あの時の経験はとても大きかったです。この間、ミュージカル『薄桜鬼』の大阪と東京公演の間に、劇団Patchの『羽生蓮太郎』に日替わり出演したんですけど、すごく楽しかった。劇団Patchに入ってよかったなって心から思いました。
●本当の意味で劇団Patchのメンバーになったんですね。
東京での舞台が増えて、「劇団Patch辞めるの?」と聞かれたり、冗談で「東京に心を売ったんやな(笑)」っていじられたりしますけど、僕は今本当にPatchでよかったって思うんです。Patchをもっと大きくしたい、劇団Patchにお客さんを連れて行きたいって本当に思っています。先輩たちがPatchを苦労して作ってつないできてくれて、そこのオーディションできっかけを頂いた。ありがたみも感じています。
●Patchの魅力ってなんでしょう?
全員が関西人で、それを誇りに思っているメンバーが集まってるんです。「おもろいことするでー」とかではなく、関西から演劇で元気にしていくぞっていう方針が一個あるから強い。その土台の上に関西魂みたいなのものがあります。関西には小劇場もたくさんあって、その中に実力のある団体もたくさんある。そういう土壌で、Patchの1期生の先輩たちは、「俺たちはアイドルじゃなくて役者なんだ」って気持ちで頑張ってきたんですよね。それが劇団としての力になってますし、『羽生蓮太郎』はそれを証明できる作品になったと思います。
●6月から、舞台『刀剣乱舞』義伝 暁の独眼竜が始まりました。
タイトルに「独眼竜」とあるとおり、伊達家のお話で、メンバーでわかるように細川家も関わってくる、「義」に関する物語です。前作に比べてすごくドラマティックになっていますし、人間物語が組み込まれているので、前作とはすごく印象の違う、新しい『刀剣乱舞』をお見せできると思います。今回は刀のつくも神である刀剣男士たちにさえ人として感情移入できるようなお話です。小夜左文字が新しい表情を見せる一幕もあります。それに新メンバーも魅力的です。和田琢磨さんはお茶目なところが歌仙兼定のちょっと子どもっぽいところと似ていますし、お兄ちゃん気質でかわいがってくださいます。猪野広樹くんと橋本祥平くんも役にぴったりで、お二人が演じることで刀剣乱舞の世界がさらに広がっています。パワーアップした舞台を、ぜひ観ていただけたらと思います。
●現在、「関西風味BOYS&劇団Patch 次世代スター発掘オーディション2017」の応募が行われています。オーディションの先輩として、応募される方に何かアドバイスはありますか?
応募の理由は人それぞれだと思うんですよ。すごく真剣に受ける人もいれば、友達に誘われて何もわからないまま来る人、面白半分に来る人もいると思います。でもそれはどうでもよくって、理由はなんであれ、この世界を目指すなら、オーディションに飛び込んでほしいです。落ちたって罰ゲームはないんですよ。やる気を持って取り組めば、自分を知るきっかけにもなるし、この業界の人に知ってもらったり、同じ道を目指す仲間ができたりといった、つながりが生まれるきっかけにもなります。だからとにかく受けてほしいし、もしくすぶっている人がいたら、ご家族やお友達が背中を押してあげてほしいです。
アドバイスは…オーディションって、 どれだけイケメンでもスタイルが良くても、その人がわからないと興味を持ってもらえないので、素直に、飾らずに、ありのままをぶつけてほしいです。オーディションだからって構えて、かっこつける必要は一切ないです。かっこつけるより、自分自身を伝えることを頑張ってほしいなと思います。
●最後に納谷さんご自身の将来の夢を教えてください。
僕は、どうなってもいいです。投げやりなんじゃなく(笑)、この業界でお仕事することが夢で、それはもう叶っているので。これからも自分のために頑張って、それが誰かの元気につながる、そこが役者の仕事の魅力的なところだと思うし、そうできたなら幸せです。だからこの仕事をやり続けられれば、それでいいんですが、強いていえば、野望は、映像や映画でも活躍して、いつか何かの賞を取るような大きな俳優になりたいです。どこまでも行けるとこまでとことん行きたいし。そういう意味でどうなっても構わないです(笑)。
[プロフィール]
なや・たける
1995年8月7日生まれ、大阪府出身。
2015年より劇団Patch に所属。舞台『刀剣乱舞』虚伝 燃ゆる本能寺、ミュージカル『薄桜鬼』原田左之助篇など、舞台を中心に活躍中。
[オーディション概要]
「関西風味BOYS&劇団Patch 次世代スター発掘オーディション2017」
和田正人、城田優、瀬戸康史、志尊淳、など今をときめく俳優たちを輩出しているワタナベエンターテインメントが関西発のスターを発掘するオーディションを開催。関西を盛り上げ、ゆくゆくは全国に羽ばたく関西在住の13歳から22歳までの俳優男子、演劇男子を募集中。
●応募資格
13歳~22歳までの関西圏出身、もしくは関西を盛り上げたい男子
※特定の事務所・レコード会社・出版社に契約がないこと!
●応募期間
2017年6月30日(金)まで
※郵送の場合は必着
●選考の流れ
1次審査は全員面接を実施!
7月15日(土)もしくは16日(日)大阪市内で開催予定です。
※7月3日(月)までに応募者全員に連絡をいたします。
公式サイト:https://kansaipatch-ad.themedia.jp
[公演情報]
舞台『刀剣乱舞』義伝 暁の独眼竜
[東京]6月1日(木)~6月25日(日) 天王洲 銀河劇場
[京都]6月29日(木)~7月2日(日) 京都劇場
[福岡]7月13日(木)~7月14日(金) 福岡サンパレス ホテル&ホール
原案:「刀剣乱舞-ONLINE-」より(DMM GAMES/Nitroplus)
脚本・演出:末満健一
音楽:manzo テルジヨシザワ
出演:鈴木拡樹 荒牧慶彦 猪野広樹 東啓介 橋本祥平 健人 納谷健 和田琢磨/
富田翔 早乙女じょうじ 高松潤 ほか
お問い合わせ:株式会社マーベラス ユーザーサポート0120-577-405(土日祝日指定日除く11:00~17:00)
公式サイト:https://www.marv.jp/special/toukenranbu/index.html