インタビュー & 特集
INTERVIEW! 山田ジェームス武さん 前編
『舞台「黒子のバスケ」』高尾和成役で注目を集め、この先も8月末より上演の舞台『メサイア―悠久の刻―』や、11月下旬より上演のユーミン×帝劇 vol.3『朝陽の中で微笑んで』への出演が決まっている俳優・ 山田ジェームス武さん。映画や、雑誌モデルとしても活躍中です。『舞台「黒子のバスケ」OVER-DRIVE』の大阪公演を終えたばかりの山田さんに、芝居への思いや、舞台の魅力などについてお話をうかがいました。(取材・文/水上也寸志)
INTERVIEW & SPECIAL 2017 7/31 UPDATE
●まずは『舞台「黒子のバスケ」OVER-DRIVE』大阪公演お疲れ様でした(注:7月の大阪公演終了直後にインタビュー)。東京、大阪と続いた今回の公演はいかがでしたか。
そうですね、何だか一瞬で終わっちゃったなという感じですね。僕が今までやってきた舞台公演の中でいちばん公演数が多かったんですが、いちばん早く感じました。
●体力的にもかなりハードな作品ですが、大変じゃなかったですか。
体力的には、…周りのみんなもそうだったと思うけど、“しんど!”っていうのが正直なところでした(笑)。でも気持ちの面ではむしろ逆で、まだあと30公演くらいできるんじゃない?って。大阪を終わったときにそう感じましたね。1日2公演のときもありましたが、みんなと“3公演でも行けそうだよ”と話していたくらい。体は疲れていたんですけどね(笑)。
●今回の公演で、特に見てほしかったシーンはどこでしたか。
やっぱりチーム全員が登場しているシーンですね。各チームが、自分たちのチームに誇りを持って芝居を作り上げていってましたから。中でも、主人公のチーム、誠凛と僕ら秀徳との試合は、ほかの学校との試合よりも点取り合戦で、スピード感あふれる試合展開だったんで、そこは見どころでしたね。
●秀徳の中では、山田さん演じる高尾和成は、場を和ませるムードメーカー的な存在でしたね。観てる人がホッとする場面もありました。いわゆるチャリアカー(リアカー付きの自転車)のシーンとか…。
チャリアカーのシーンはですね。一作目のときもあったんですが、そのときはどちらかというと時間調整のためのシーンだったんです。ところが今回は最初から台本に“日替わり?アドリブ?”って書いてあって。つまり僕らに委ねられていたんです。ともすると毎公演、アドリブを考えなければいけない。マジか!と思いましたよ。30公演もあるし…。
●毎回、畠山遼さん(緑間真太郎役)とお二人でアドリブを考えたんですか?
そうですね。毎回。基本は僕が考えて、遼に“どお?”って聞いて。あのシーンがいちばん疲れましたね(笑)。でも30公演のうち、同じネタを使ったのは3公演ぐらい。あとは毎回変えてたんですよ。
●『舞台「黒子のバスケ」』は山田さんにとってどんな作品ですか。
僕の舞台出演の中でターニングポイントになった作品だと思います。この作品のおかげで自分がいろいろと変わってきたと思っています。一作目から1年経って今回、第2弾公演となったときに、“どうやって初演とは違うものを出せるか“を考えました。この1年、ほかのいろんな作品に出て勉強してきたことを高尾役を演じる中でどのように出していけばいいのかを。初演では、なんか勢いだけで演じていたけど、今回“高尾はどう思っているのだろう”とか考えながら。だからもし、このままシリーズが続いていって、次にまた高尾役をやれるとしたら、さらに1ランク上の高尾を作っていきたいです。
●『黒子のバスケ』公演が終わったばかりですが、8月末からはもう次の作品、『メサイア―悠久の刻―』が待っていますね。こちらの見どころなど聞かせてください。
実は僕、キャラクターでいうとダークヒーローのほうが好きなんですね。ヒールのほうが。今後芝居をやっていく上で、“ヒールと言えばジェームスだよね”って言ってもらえるところまで行きたいんです。…で、『メサイア』で僕が演じているサリュートという役が、まさにダークヒーロー的なキャラなんです。しかもヒールで悪いヤツなんだけど、少し愛嬌もある。例えば、『バットマン』のジョーカーみたいな。すっごい卑劣なヤツだけど、魅力感じるじゃないですか。ああいうのが好きなんです。サリュート役も台本を読んでいて、同様の魅力を感じてます。好きなキャラクターですね。
●山田さんの中で演じやすい作品、難しい作品はありますか。
この1年で、二面性を出す役が実は3つぐらいあったんですよ。『アヒルと鴨のコインロッカー』、『黒蝶のサイケデリカ』、それと『メサイア』のサリュートと。サリュート役に関してはまだ全部出し尽くしてないところもありますが。『アヒル~』も『黒蝶~』も、自分の中で2つの役柄をどう切り替えて作っていくかという、その試行錯誤がすごい楽しかったですね。特に『黒蝶~』は、初めての主演作だったこともあってすごく印象深い作品でした。もしもう一度演じる機会があったら、もっともっと勉強してリベンジしたいです。自分のなかに、もっとできたんじゃないかというくやしさがあるから。
(part.2へ続く)
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[プロフィール]
山田ジェームス武
やまだ・じぇーむす・たけし
1990年5月7日生まれ、千葉県出身。
主な出演作にドラマ『地獄先生ぬ~べ~』舞台『黒蝶のサイケデリカ』『黒子のバスケ』など。8月〜9月に舞台『メサイア―悠久の刻―』、11月〜12月にユーミン×帝劇 Vol.3『朝陽の中で微笑んで』に出演する。
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[くろステ情報]
『舞台「黒子のバスケ」OVER-DRIVE』
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