インタビュー & 特集

「成長した芝居と素敵な驚きをお届けします!」 健人さん×東 啓介さん 対談

6月2日に初日の幕を開けた舞台『刀剣乱舞』悲伝 結いの目の不如帰。現在絶賛上演中のこの舞台で、鶴丸国永役を務める健人さんと燭台切光忠役を務める東啓介さんにお話をうかがいました。
(撮影/藤記美帆 文/臼井祥子)

INTERVIEW & SPECIAL 2018 7/25 UPDATE

●稽古を終えて、初日目前ですが、今回稽古を通して、発見はありましたか?

健人 驚きだらけでした!
東 舞台『刀剣乱舞』ってすごいなあと思いました。キャストもスタッフも力の入り方がすごくて、皆さんの熱い想いを感じました。
健人 今回はこれまでの作品を経ての集大成なので、刀剣男士たち一振り一振りの感情がより深いところに入っています。何度も来ていただくのは難しいかもしれないけど、できたらいろんな刀剣男士の視点でご覧いただくと、感じ取れるものが違うんじゃないかなと思います。これまでの物語を引き継いできているので、自分でもシーンごとに懐かしく感じるところがあって、あの延長線上にこの場面があるんだなあって思いながら稽古してきました。
東 末満さん(末満健一/脚本・演出)の作品は、世界観の作り方がすごく練られているんですよね。それを映像や舞台装置も使って表現するんです。僕が4月に出演した『5DAYS』(Rock Musical『5DAYS 辺境のロミオとジュリエット』)は、シンプルでまっさらな舞台でしたので、それとは対照的な舞台『刀剣乱舞』の世界が面白いです。大きな会場に、大掛かりな舞台装置、そこに照明や映像がマッチしていったら、のめりこめるんじゃないかな。もちろん僕ら役者がそれに負けない存在感を出さないといけないですけど。

●稽古を通して、特に注目した人はいますか?

健人 それはもう、拡樹くん(鈴木拡樹/三日月宗近役)とマッキーさん(荒牧慶彦/山姥切国広役)ですね。シリーズの最初から出演されているお二人で、マッキーさんは全作に出ている。そうしてやってきたからこその思いも感じたし、ラストは、自分が出ていないシーンを見ていても引き込まれてなんとも言えない気持ちになりました。
東 僕は玉城さん(玉城裕規/小烏丸役)。すごく素敵な役者さんです。僕は自分が初めて舞台『刀剣乱舞』に出演した時に、燭台切光忠役をどう演じるのかを末満さんと話し合いながら作っていったんです。でも玉城さんはそれをほぼお一人で、自分の手で小烏丸という役を作り上げているんですよ。殺陣も、アクション監督の方の力を借りながら、ご自分の色に変えて形にしていって、すごく素敵だなあと思います。

●玉城さんの小烏丸は、発表になった時、あまりにもぴったりで膝を打ちました。

東 発表になった時点でテンション上がりましたよね。
健人 予想通りすぎて、ありがとうございますって思いました(笑)。

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●殺陣のお話が出ましたが、健人さんは最近、殺陣のある舞台が続いていますね。

健人 そうなんです。戦国武将をやったり、新撰組をやったり。でも初めてがっつり殺陣のある芝居をやったのが、「虚伝~再演~」(舞台『刀剣乱舞』虚伝 燃ゆる本能寺 再演)の時だったので、そこからの成長を見せたいですね。もちろん、鶴丸国永の演技も、成長したところをお見せしたい。今までにない表情とかね。

●殺陣は普段からお稽古を?

東 僕はしていないです。
健人 僕も。

●それでは作品に合わせて始めるんですね! それはできるものなのですか?

健人 鶴丸国永の殺陣とほかの舞台の殺陣とでは感覚も違うし、ついている手も違うので、毎回が別物の感じです。鶴丸国永の殺陣は鶴丸国永の殺陣。それが自分の中に感覚としてあるんですよね。やっていて楽しいです。

●東さんはずっとミュージカルに出演されていて、久しぶりにストレートプレイの、殺陣のある芝居に戻ってきました。

東 「スカピン」(『スカーレット・ピンパーネル』)では、ちょっとだけアクションがあったんですけど、日本刀を使うのは久しぶり。あらためて難しいなあと思いました。僕はでかいので、刀も僕のサイズにしてあって、普通より間合いが長いんですよね。だからアンサンブルさんも僕がこれくらい届くというのを考えてくださっていて、お互い気をつけながらやっています。(燭台切光忠として)スマートさも必要ですし、稽古時間にそこだけをやるわけにはいかないので、イメトレをしたり、休憩中に皆さんと合わせたりして練習しました。
健人 東(とん)ちゃんはスマートで本当にカッコいいです。
東 いやいやいやいや(笑)。そんなことない。
健人 だってあれだけタイトな衣裳を着て動いて、あんなにきれいにラインを見せるのはすごいなと思う。
東 恥ずかしいです。

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●スマートさであったり、殺陣の中でもキャラクターらしさを出さないといけないんですね。

健人 鶴丸国永は袖が長いので、最初はそれが大変だったんですけど、今となっては…。
東 武器だよね。
健人 武器ですね。袖の流れを考えながら、どうすればきれいに見えるのか、どういう時にどういう動きをするんだろうって、計算しながら殺陣をするのが楽しいんですよ。手(殺陣の段取り)はアクション監督の方につけてもらうんですけど、そこからの自分なりの味付けで、仕草や所作を足したりしています。

●すると、稽古の段階で似たような衣裳を着ているんですか?

東 人によっては、似た感じのものを用意しますね。
健人 「虚伝~再演~」の時は、フードが付いていて袖が長いものを羽織ってやっていました。でも今回は、そこは気にせずにまずは殺陣を自分に入れて、衣裳付き通し(衣裳を着て行う通し稽古)の時に、あらためて、「ここはこうすると引っかかるんだな」とか、そういうことを確認して修正しました。
東 やばかったよね。
健人 やばかった。
東 あれね。ネタバレになるから言えないけど、あそこがすごいよね。稽古してる時にスピーディーでかっこいいなあって思ってて、衣裳付きで見たら鶴が舞ってるみたいだった。
健人 衣裳付き通しで、衣裳着て、音楽もあって、テンションが上がっちゃって、みんないきなり本スピ(本番通りのスピード)でやったら、アンサンブルの方に今回初めて参加される方もいて、みんなのスピード感と間合いが練習してた時と全然変わってて、近づき過ぎちゃったりもしました。危なかった。
東 殺陣って、対峙する相手によっても変わるよね。
健人 うん。やりあう相手のリズムや、その人との相性、距離感も考えてやっています。

●それまでの稽古でできているものを、衣裳付き通しでもう一度七割くらいのところからやり直す感じになるんでしょうか。

健人 一回整理し直す感じですね。
東 衣裳を着て、どこがやりづらいのかを検証して。普通の舞台の殺陣と、ちょっと違うよね?
健人 キャラクターによって、力強さを見せる人もいれば、鶴丸国永みたいにテンポ感を大事にするキャラクターもいるから。
東 軽快さハンパないもんね。
健人 ずっと動き回っている流れの中で、倒していくほうがきれいに見えますし。

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●燭台切光忠の殺陣はどうでしょう?

東 単純に、難しい。特に衣裳をつけると、右目は眼帯で、もちろんメッシュが入っているんですけど、前髪で隠れてしまうこともあって見えづらいんですよね。で、動いている中で左の髪も落ちてくると何も見えない状態になるんですよ。そうなるとやっぱり怖いです。ところが、両手に刀と鞘を持っているので、髪を直しようがないんですよ。そういう中でも、燭台切光忠らしさにはこだわらないといけないと思いますし。
健人 殺陣の最中に、鞘を身につけてる人も大変そうだよね。僕ら(鶴丸国永と燭台切光忠)は鞘を持ってるから、片方の手をつけてるときに、反対の手の軌道を理解しておかないとぶつけてしまう可能性があるけど。
東 でもまだ僕らみたいに持っていれば意識して動かせるけど、身につけていると回ったときに勝手に動いてぶつかる心配があるんです。だから、身につけている人たちは、今使っている手と反対側も、常に意識していないといけないんですよ。

●そんなご苦労があっての、あの素晴らしい殺陣が出来上がっているんですね。

東 ぜひ注目していただきたいです!

●鶴丸国永と燭台切光忠は伊達家所有の刀剣として、行動を共にすることが多かったですが、今回はいかがですか?

東 ネタバレになってしまうのであまり言えないんですけど、伊達に縁のある刀剣男士のファンの皆さんには、喜んでいただけるんじゃないかなあと思います。
健人 でも鶴丸国永は光坊(燭台切光忠)とペアを組むことが多かったのに、今回歌仙兼定に取られた感じがありますね(笑)。鶴丸国永も小烏丸と一緒にいることが多くて。じじいチームです(笑)。
東 新鮮だよね。
健人 でも小烏丸、前からいたんじゃないかなってくらい違和感なくない?
東 父だから。
健人 父だからね。本当に自然体で「刀ステ」に馴染んでる。
東 そこは、役者の力だなって思います。

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●役者としてのお互いの魅力はどんなところだと思っていますか?

東 健人くんはすごいです。久しぶりに演じたのに、殺陣の鶴丸国永らしさガーンと上がってました。
健人 照れますね。東ちゃんは、年下なのに年下に見えないんですよ。しっかりしてるし、お芝居も殺陣も、演じ方の引き出しが多い。東ちゃんの熱量に引っ張られて僕も熱くなってしまうことがあって、そういう力強さのある役者だなって思いました。一緒に演じていてすごく楽しいです。
東 ありがとうございます!

●7月末の千秋楽には、ライブビューイングが行われます。

東 ちょっと、その前にですね。初日にも明治座特別公演のライブ中継があるんですよ! 初日の緊張感がほとばしる姿が大画面で観られてしまうなんて、どうしようかと。でも初日のチケットをお持ちでない方にもお楽しみいただけるのはすごい試みですよね。
健人 ですね。そして大千秋楽には全国の映画館でライブビューイングをご覧いただけます。
東 そこまでに僕らもパワーアップして、完璧な芝居をお届けします。
健人 なおかつとてつもない驚きが待ってますからね。
東 はい。
健人 劇場でご覧になる方も、映画館でご覧になる方も、本当に素敵な驚きが待っていますので、大千秋楽を楽しみにいらしてください。

舞台『刀剣乱舞』悲伝 結いの目の不如帰は、7月29日(日)に大千秋楽。全国155館でライブビューイングを行うほか、ライブ配信も行われます。詳細は下記をご覧ください。

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[プロフィール]

bt-hiden_kt健人

けんと
1993年11月6日生まれ、大阪府出身。
ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン、『ROCK MUSICAL BLEACH』~もうひとつの地上~『カードファイト‼ヴァンガード』~バーチャル・ステージ~シリーズ、RICE on STAGE『ラブ米』、『駆けはやぶさ ひと大和』など、舞台を中心に活躍。舞台『刀剣乱舞』には、「虚伝 燃ゆる本能寺 再演」より、鶴丸国永役で出演。8月からLive Musical『SHOW BY ROCK!!』―狂騒のBloodyLabyrinth―に出演する。

bt-hiden_hk東 啓介

ひがし・けいすけ
1995年7月14日生まれ、東京都出身。
ミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズン、ミュージカル『薄桜鬼』シリーズや、『スカーレット・ピンパーネル』『マタ・ハリ』『5DAYS 辺境のロミオとジュリエット』など、舞台を中心に幅広く活躍。舞台『刀剣乱舞』にはシリーズ一作目より、燭台切光忠役で出演。8月から『マリーゴールド』、11月から『命売ります』(主演)が控えている。

 

[公演情報]

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舞台『刀剣乱舞』悲伝 結いの目の不如帰

[明治座特別]6月2日(土)~6月6日(水) 明治座 
[京都]6月14日(木)~7月1日(日) 京都劇場 
[福岡]7月4日(水)~7月6日(金) 北九州ソレイユホール 
[東京]7月19日(木)~7月22日(日)  日本青年館ホール
[東京凱旋]7月25日(水)~7月29日(日) 天王洲 銀河劇場

原作:「刀剣乱舞-ONLINE-」より(DMM GAMES/Nitroplus)
脚本・演出:末満健一
音楽:manzo テルジ ヨシザワ
出演:鈴木拡樹 荒牧慶彦/三津谷亮 椎名鯛造 和田雅成 和田琢磨 健人 東啓介 川上将大 前山剛久 加藤将/玉城裕規/中河内雅貴 碓井将大 ほか

お問い合わせ:株式会社マーベラス ユーザーサポート
TEL:0120-577-405(土日祝日・弊社指定日除く11:00~17:00
※年末年始休業 12/27〜1/3)

© 舞台『刀剣乱舞』製作委員会

[大千秋楽ライブビューイング情報]

日時:7月29日(日)17:30~開演 最大3時間55分予定(21:25終了予定)
劇場:全国劇場155館
料金:「チケットぴあ」にて発売 3,600円(税込)
※一部の映画館では特別シート等で別途料金が加算となります。

<ライブビューイング公式シアターリストHP>
http://www.toho.co.jp/theater/ve/toukenranbu-lv2018/
<チケット インターネット購入URL>
http://w.pia.jp/t/toukenranbu-lv/ ※PC・MB共通。
※チケットは、すべて「チケットぴあ」にて、お一人様2枚まで

[大千秋楽ライブ配信情報]

日時:7月29日(日)17:30~
配信価格:LIVE配信+見逃しパック(再ライブ配信+ディレイ配信):3,600円(税込)
配信サイト:http://www.dmm.com/digital/cinema/stage_toukenranbu/hiden/

※本公演・カーテンコール・特典映像を配信します。
※公演開始30分前からライブ配信ページに入場可能となります。
※見逃しパック
・再ライブ配信とは、ライブ配信と同映像を翌日ライブ配信形式で視聴できるサービスです。
・ディレイ配信とは、ライブ配信と同映像を後日期間限定で視聴出来るサービスです。
※その他、詳細は配信サイトでご確認ください。


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