インタビュー & 特集
フランス招聘版『ロミオ&ジュリエット』来日イベントルポ
フランス産ミュージカルのヒット作、『ロミオ&ジュリエット~ヴェローナの子どもたち』のオリジナル版が、2012年10月、日本初上陸を果たします。それに先駆けて、5月21日に行われた来日イベントの様子をお届けします!(文・長谷川あや 写真・熊谷仁男)
INTERVIEW & SPECIAL 2012 5/28 UPDATE
誰もが知るシェイクスピアの名作『ロミオ&ジュリエット』をPOP&ROCKの楽曲とパワフルなダンスで表現。2001年のフランス初演以来、全世界では500万人を動員するメガヒット作『ロミオ&ジュリエット~ヴェローナの子どもたち』は、日本では2010年に宝塚歌劇団星組が初演、2011年には、城田優さん、山崎育三郎さん主演バージョンも上演。いずれもチケット入手困難なヒットを博しているだけに、今回の初のオリジナル版の上陸に、期待は必然と高まります。
5月21日、作詞・作曲家のジェラール・プレスギュルヴィック氏とメインキャスト4名をフランスから招いての来日イベントが開催。会場の「赤坂BLITZ」には、報道陣や抽選で選ばれた一般のファンがぎっしり! 平日の午後とは思えない熱気のなか、フランスから来日したキャスト、シリル・ニコライ(ロミオ)、ジョイ・エステール(ジュリエット)、ステファヌ・ネヴィル(ベンヴォーリオ)、ジョン・エイゼン(マーキューシオ)が、早速、「いつか」「エメ」「世界の王」「二十歳とは」の4曲を披露しました。
耳馴染みがよく、また自然と体を動かしたくなるような楽曲に、客席は瞬く間に、「ロミジュリ」の世界へ(サウンドトラックが、フランスで発売年の最高セールスを記録したというのも納得!)。
フランス版のカーテンコールで使用される「二十歳とは」は、これが日本初公開! 秋には、「このパフォーマンスを日本で観ることができるのね~」と思わずにんまりした参加者も多かったのでは?(もちろん、私もそのひとりです)
楽曲披露の余韻のなか、昨年、日本版でロミオ役を演じた縁で、今回の招聘公演のオフィシャルサポーターに就任した城田優さんが、真っ白なスーツに身を包んで登場。
フランス版キャストのパフォーマンスを目の当たりにして、「泣きました! むちゃくちゃイイです」という城田さん、「この音楽は本当にすごい。シェイクスピアの物語にはない、感情の動きが音に表れているんです!」と、同作の魅力を熱弁します。
引き続き、日仏ロミオの共演が実現。「温かく見守ってください」と前置きし、シリルとジョイとの同作のテーマ曲ともいえる「エメ」を熱唱──と、思いきや、ちょっとした音響トラブルが。
城田さんは、「ライブはトラブルが付き物ですから」と笑い、フランスのロミオ&ジュリエットも、「こんにちは~」と日本語を披露し、場を和ませます。その後、無事(?)、スペシャルコラボが実現! 初めてフランス語で歌ったという城田さんは、「本当に緊張しました。光栄です」と、興奮がさめやらない様子。
質疑応答の時間には、城田さん自身が、作詞・作曲のジェラール・プレスギュルヴィック氏やオリジナルキャストに質問を投げかける場面も。城田さんが、「これほど愛すべきミュージカルはない」と言ってはばからない同作を作り上げたジェラールさんに、「これほどすばらしい楽曲はどういう風に生まれたんですか」。
大人の魅力たっぷりの、セクシーなジェラールさん、「インスピレーションは自然とわいてくる。それぞれのシーンを想像すると、すぐに頭に音楽が湧いてくるんだ」と答えていました。いやあ、かっこいいです!
ちなみに、『ロミオとジュリエット』をミュージカル化しようというのは、ジェラールさんの奥さんのアイデアだとか。ジェラールさんは、最初はあまり乗り気ではなかったんですって!
報道陣から「プライベートでは、ロミオとジュリエットのような恋愛していますか」と聞かれた城田さんは、間髪いれず、「来ましたね!」。「これは日本しきたりで、物語に絡めてプライベートを質問してくるんです」と、シリルとジョイに説明していました。ちなみに、答えは、「ノン、なにもないです(笑)」とのこと。
また、この日のイベント後、ジェラールさんと城田さんの対談が実現。6月4日発売の「omoshii mag]にて掲載していますので、こちらもお楽しみに!
もうすぐ日本で観ることができる改めてかみしめた、ミュージカル『ロミオ&ジュリエット~ヴェローナの子どもたち』は10月6日から21日まで東京・東急シアターオーブにて、10月26日から11月4日まで大阪・梅田芸術劇場メインホールにて上演されます。
左より、ジェラール・プレスギュルヴィック、ジョン・エイゼン、ステファヌ・ネヴィル、シリル・ニコライ、ジョイ・エステール、城田優
フランス招聘版ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』
2012年10月6日~21日 東京・東急シアターオーブ
2012年10月26日~11月4日 大阪・梅田芸術劇場 メインホール
作・音楽:ジェラール・プレスギュルヴィック
出演:シリル・ニコライ(ロミオ)、ジョイ・エステール(ジュリエット)、ステファヌ・ネヴィル(ベンヴォーリオ)、ジョン・エイゼン(マーキューシオ)他
お問い合わせ:梅田芸術劇場 東京公演03-3503-5815,大阪公演06-6377-3800
http://romeo-juliette.com/