インタビュー & 特集
INTERVIEW! ミュージカル『薄桜鬼』沖田総司 篇 廣瀬大介さん×池田純矢さん
人気ゲームを原作にしたミュージカル『薄桜鬼』の第2弾、沖田総司 篇が、3月に上演されます。座長で沖田総司役を演じる廣瀬大介さんと、新選組隊士の一人・藤堂平助を演じる池田純矢さんに、稽古が始まる前の二月初旬、お話をうかがいました。
(写真/笹井孝祐 取材・文/臼井祥子)
INTERVIEW & SPECIAL 2013 3/13 UPDATE
『薄桜鬼』は、行方不明の父親を捜す主人公・雪村千鶴と新選組の隊士たちが、幕末の動乱の中で、「変若水(おちみず)」、変若水の生みだす「羅刹」、人外の存在「鬼一族」などが登場し繰り広げられる、アドベンチャーゲーム。昨年ゴールデン・ウィークに初めてミュージカル化され、歌とダンスと殺陣の組み合わせが生みだす新しい演出が注目を集めました。そのミュージカル化第2弾「沖田総司 篇」が、3月14日からサンシャイン劇場にて上演されます。
まずは廣瀬さんと池田さんのムービーのコメントからご紹介します!
●前回の公演から1年近く経ちますが、今、振り返って、いかがですか?
廣瀬 あっという間でした。ほぼ毎日2回公演でしたから、濃密な時間でしたね。
池田 恐ろしく大変だったけど、楽しかったです。
廣瀬 前回は稽古が始まる前に殺陣稽古があって、刀の握り方から教えてもらって、それから本格的な稽古に入りました。最初はみんな遠慮しないで、ケガしそうなくらいの勢いで稽古をして、そこからケガをしないように微調整していきましたね。
池田 最初は、腕を斬られたりしたよね。
廣瀬 したね(笑)。木刀での稽古なんですが、あんまり堅くない素材でできているので、当たってもそんなに痛くないんですよ。でも一度、本番中にあてられちゃったことが…。
池田 カツラに当たっちゃったんだよね。
廣瀬 沖田さんの髷の出っ張っているところに当たっちゃって、カツラがスコーンって絶妙にズレて、一幕のすごくカッコいい場面が面白い場面になっちゃった(笑)。
池田 あったね。殺陣も大変だったけど、俺はミュージカルそのものが初めてだったんだよね。
廣瀬 そうだったの? 知らなかった。
池田 それまでは映像の仕事が多くて、舞台の経験がほとんどなかったから、歌うのも踊るのも初めてだったんだよ。
廣瀬 僕も、あんなにセリフのある舞台は初めてで、いろいろと挑戦の多い公演だったなあ。
●今回の公演の話を聞いた時は、どう思われました?
廣瀬 キャストみんなで、またやりたいねっていつも話していたんですけど、実際にこうやってほとんど変わらない顔ぶれでできるとは思わなかったから、うれしかったですね。
池田 俺も「出ることに決まったよ」ってマネージャーさんに言われた時には、うれしくて、ミュージカル『薄桜鬼』メンバーのLINEでみんなに報告しました。「やったー!」って。
廣瀬 みんなで喜びを分かち合ったよね。
池田 ミュージカル『薄桜鬼』メンバーって、すごく仲がいいんですよ。仕事とか関係なくても、ヒマな時には誘い合ってごはん食べたり、なんでもないことで電話したりしてます。この間も、だいにゃん(廣瀬)と焼肉行ったよね。
廣瀬 2人で焼肉に行って、ごはんだけのつもりだったのにその後カラオケに行って、すごい盛り上がった!
池田 俺たち2人だけじゃなくて、全員本当に仲がいいんです。
●ほかの舞台と、何が違ったんでしょう?
池田 それはわからないけど、みんな一生懸命で、作品をすごく愛していて、お互いを尊敬し合っていて。それで今でも誰一人外れることなく仲良くやれていると思います。だからそのメンバーがまた集まって舞台に立てるのは、本当にうれしいです。
●今回は「沖田総司 篇」ということで、沖田と千鶴の恋愛もあるわけですが。
廣瀬 そうなんですよ。「斎藤 一 篇」の時の斎藤さんは、新選組のみんなと行動することが多かったけど、沖田さんはわりと千鶴と二人で苦難を乗り越えていく場面が多いから、前回とはだいぶいろいろ変わると思うんですよね。そこがどう台本に書かれていて、どんな演出になるのか、楽しみですね。もちろん平助との絡みもね。
池田 ここ(池田と廣瀬)はけっこう絡みが多いよね。
廣瀬 「変若水」という薬が出てくるんですが、これを飲むと力や治癒力がすごく高くなるけど、人間らしさを失ってしまう危険性があるんです。沖田さん的には「変若水」に頼るのはナシなんだけど、平助が飲んでしまってビックリして……。沖田さん、意外と仲間思いなんです。
池田 ドSなのにね。
廣瀬 ツンデレなんですよね。意外と人が好き。
池田 平助は、元気でかわいらしいキャラだけど、強い信念を持っていて、でも心が揺れる部分もある。そういう不安定なところも平助の魅力の一つなんじゃないかと僕は思っています。
廣瀬 (池田に対して)似てるよね、平助と。
池田 似てないよ。(笑)
廣瀬 似てるって。弱音ポンポン言うじゃない?(笑)。思ってることを素直に口にする。すごく正直で真っ直ぐで、嫌なことは嫌って言うけど、その裏にはちゃんとした考えがある。平助には平助なりの、純矢くんには純矢くんなりの。そういうところ、素敵だなって思うよ。それになんだかんだ言って、純矢くんできちゃうからね。
●廣瀬さんは沖田総司に似てますか?
池田 いや、沖田さんではない。
廣瀬 そう言う人と、似てるって人と、半々くらいなんですよ。
池田 沖田さんではないよ。だってツンデレじゃないもん。デレデレだもん(笑)。
廣瀬 沖田さんは、好きな人には素直に好きって言うじゃない? たとえば近藤さんとか。
池田 うん。で、だいにゃんにとっては、360度全員近藤さんでしょ? だから本当になんていうか、かわいい。そして女子力が高い。その辺の女子より女子力が高い(笑)。
廣瀬 喜んでいいのか悲しんだほうがいいのか。
池田 あと、ものすごい頑張り屋さんですね。稽古中に休憩が1時間あったら、15分休んで、残り45分は自主練しているような人です。いつ休んでいるんだろうって思う。すごく好きなところがあるんですけど、だいにゃんが「携帯貸して」って言うからどうするのかと思ったら、僕の携帯で自分を撮って渡してくれたんですよ。そういうところがすごく好きで、一時期その写真を待ち受けにしてました。
廣瀬 そうなんだ。知らなかった。純矢くんの携帯で自撮りしたのは、マーキングかな(笑)。境界を越えたっていうか、本当に仲が良くなったら、するんですよ。
●そんな団結力の強いメンバーで、再び舞台が始まりますね。
池田 前作があったということを考えると、すべてにおいて上を行かなければと思います。同じ役をもう一度やるわけだから、研究をする時間もあったはずだし、前回気付いたことや本番が始まってから修正した点も、今回は最初からできるわけだから、ダンスも殺陣も歌も芝居も、キャラクターの理解も、クオリティが上がっていて当然です。その上で、もう一つ、観てくださった方の心になにかを残せる舞台にすることが目標です。
廣瀬 今回は新しい登場人物として、近藤勇(井俣太良)と、南雲薫(鈴木拡樹)が加わります。二人からの刺激を受けて、僕たちももっと変わっていくだろうし、確実に前回とは違う舞台になると思います。僕個人としては、今回は座長なんで、誰よりも脚本を読んで、誰よりも練習して、誰よりも自分のキャラと作品を愛していきたい。舞台の真ん中に立つ人間として、ふらふらしないで、支えてもらわないでも大丈夫って気持ちで、頑張っていきたいです。
池田 絶対に前回よりよくなる自信があります。
廣瀬 なのでぜひ、皆さん観にきてください。お待ちしてます。
[プロフィール]
廣瀬大介(ひろせ・だいすけ)
1991年6月3日生まれ、東京都出身。
2011年より、ミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズンで木更津 淳/木更津 亮役を演じる。最近の主な舞台はミュージカル『薄桜鬼』斎藤 一 篇、『銀河英雄伝説 輝く星 闇を裂いて』『ライチ☆光クラブ』など。
公式ブログ●http://ameblo.jp/daisuke-hirose/
池田純矢(いけだ・じゅんや)
1992年10月27日 大阪府出身
2011年『海賊戦隊ゴーカイジャー』で注目を集める。映画『犬の首輪とコロッケと』『恋の歯車』など映像の仕事を中心に活躍中。2012年、ミュージカル『薄桜鬼』斎藤 一 篇で初ミュージカル出演。4月10日~14日までシアターサンモールで舞台『メサイア~銅ノ章~』に出演する。
公式ブログ●http://ameblo.jp/ikedajunya-blog/
[公演情報]
ミュージカル『薄桜鬼』沖田総司 篇
3月14日(木)~24日(日) 池袋・サンシャイン劇場
原作:オトメイト(アイディアファクトリー・デザインファクトリー)
脚本・演出・作詞:毛利亘宏
音楽:佐橋俊彦
殺陣:諸鍛冶裕太
振付:本山新之助
出演:廣瀬大介 松田 凌 山本紗也加/池田純矢 小野健斗 宮﨑秋人 井俣太良(少年社中) 小林且弥 柏木佑介 江戸川卍丸/鈴木拡樹/鈴木勝吾/矢崎 広
問い合わせ:株式会社マーベラスAQL ユーザーサポート●0120-57-7405(土日祝日 当社指定日除く11:00~17:00)