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INTERVIEW! 『見上げればあの日と同じ空』座談会…part.2
『見上げればあの日と同じ空』メインキャストを務める平間壮一さん、戸谷公人さん、吉村卓也さん、伊藤直人さんの座談会、引き続きおたのしみください!(撮影/熊谷仁男、文/金井まゆみ、衣装協力/ARTYZ、KNITT03、And A Pressroom。(平間)
INTERVIEW & SPECIAL 2013 3/29 UPDATE
——今回演じる、役柄について教えていただけますか。
平間 僕が演じるのは、“エース”。冷静沈着で言葉数も少ないし、裏にどんな感情を秘めているのか考えていきたいと思う。
戸谷 僕は彼の“ライバル”。とことん一直線で、好きな相手にはまっすぐだし、ライバルには闘志をむき出しにする。最後には、ちょっとせつない部分もある。
吉村 “後輩”は、ストーリーテラー的な立ち位置。みんなの感情にひとつひとつ反応していくことで、全体を繋ぎ合わせる働きをするんじゃないかと思う。だから、みんなと一緒に役を創り上げていきたい。
伊藤 僕の場合は、“熱血バカ”。たぶん一番みんなが思い描いている軍人のイメージに近い、まっすぐで一直線な男。
——今回の作品について、今感じていることは?
伊藤 今回は、「大切な誰かを守るために男たちが命をかける」ことと同じくらい、「タスキを繋いでいく」駅伝も重要だよね。僕はたぶん陸上部員じゃない役だけど、エースとライバルは上手くタスキの重みを伝えてくれるだろうから……と、陸上経験者としてはプレッシャーをかけておこう(笑)。
平間 それもいいね。みんなは普段、役づくりってどうやってるの? 僕は、最初に出た芝居(『FROGS』)を演出していた先輩の岸谷五朗さんに、「ご飯を食べる時にはどちらの手で持つか、どんな字を書くか、そういう細かいところから決めていけ」と言われた。それからいつも、必ずそれはやるようにしているよ。「どこで生まれて」「何歳で何をやっているのか」ってプロフィールも書き出す。
吉村 確かに、字には人柄が出る。
戸谷 今回は“好きな人”が書いた手紙をずっと眺めているシーンもあるしね。
平間 今はメールでもなんでもすぐにやり取りできるけど昔はそうじゃなかったから、手紙にこもった想いの丈はハンパない。キュンとくるよね。
平間 それに、駅伝選手の方たちの気持ちを理解するだけでも大変だろうね。“エース”の場合、あまりしゃべらないから、何を考えているのか想像することも大事だし。
戸谷 今回は、みんなでの話し合いも大事だと思うよ。稽古をしっかりやるのはもちろんだけど、それ以外にも。
平間 ご飯会をしたりして、語り合おう。大人なキャストの方(*pnish*土屋裕一さんと久ヶ沢徹さん)の力を借りて、一丸となって熱いものを届けたい。
戸谷 守りに入った芝居はしたくないね。
平間 そうだね。みっともない部分もさらけ出して、人間のリアルな姿が感じられる芝居にしたい。
戸谷 実際にその時代を生き抜いた世代の方も観に来てもらえるような芝居にできたら、正解なんじゃないかな。それと、いつも観に来てくださっているお客さんをいい意味で裏切りたい。
伊藤 小峯さんが脚本、及川さんが演出の舞台は、コメディタッチの作品しか見たことがなかっったから、こんな気持ちをストレートにぶつけてくる脚本が意外でしたけど、逆に楽しみでもある。僕としては、がむしゃらにやるだけですね!
戸谷 全編重いわけじゃなくて、笑える部分も共感できる部分もたくさんあるしね。
伊藤 うん、すごくおもしろい。
吉村 不安もあるけど、楽しみなのも本当。全員の目指している方向が一緒だと思うので、このまま稽古を積んでいい舞台にしたいね,
平間 僕たちの世代は太平洋戦争について知らないことが多すぎるけど、いっぱい勉強して、本当にその当時生きていたかのように熱い想いを届けたい。そして、今を生きている若い人たちが、そこから何かを受け取ってくれればいいと思う。頑張りましょう!
戸谷・吉村・伊藤 頑張ろう!
プロフィール
平間壮一(ひらま・そういち)
1990年2月1日生まれ、北海道出身。2007年、『FROGS』で初舞台を経験し、持ち前のダンスの実力を生かしながら、役者として実力をつける。昨年の出演作『双牙〜ソウガ〜』では主演を務め、その芝居は高く評価された。その他の主な出演作に、地球ゴージャスプロデュース公演 vol.10『星の大地に降る涙』『タンブリング vol.2』『BLACK&WHITE 悪魔のテンシ 天使のアクマ』『冒険絵本PINOCCHIO—ピノキオー』『ロミオ&ジュリエット』『ハロー、イエスタデイ』、『DANCE EARTH ~生命の鼓動~』。ドラマ『サイン』『白虎隊〜敗れざる者たち』、映画『クローズZERO Ⅱ』『キラー・ヴァージンロード』など。公式ブログ http://ameblo.jp/hirama-soichi/
戸谷公人(とたに・きみと)
1990年5月7日生まれ、東京都出身。2007年、映画『椿三十郎』で俳優デビュー。主な出演作に、ドラマ『ごくせん』第三シリーズ、『仮面ライダーディケイド』『樅の木は残った』、映画『真夏のオリオン』『僕達急行 A列車で行こう』、舞台『天聖八剣伝』『新宿バックストリート』『BLACK&WHITE 悪魔のテンシ 天使のアクマ』『冒険絵本 PINOCCHIO—ピノキオー』『戦国BASARA3』『双牙〜ソウガ〜』『マティーニ!〜ただ今、撮影5時間押し〜』など。5月に『ROBOTICS;NOTES』(全労済ホール スペース・ゼロ)、8月に『タンブリング4』(赤坂ACTシアター)出演予定。公式ブログ http://ameblo.jp/totani-kimito/
吉村卓也(よしむら・たくや)
1990年2月4日生まれ、広島県出身。2008年、ドラマ『イノセント・ラヴ』で本格的に活動を開始。主な出演作にドラマ『東京DOGS』『農ドル!』『美咲ナンバーワン!!』、映画『婚前特急』、舞台『毛皮のマリー』『BLACK PEARL』『BLACK&WHITE 悪魔のテンシ 天使のアクマ』『PEACEMAKER 新撰組参上』『熱帯男子』など。5/1より「Messenger Blues」-使い走り、明日に向かって走れ!-(萬劇場)に出演予定。公式ブログ http://ameblo.jp/yoshimuratakuya/
伊藤直人(いとう・なおと)
1990年4月18日生まれ、愛知県出身。2008年、本格的に活動を開始。主な出演作に舞台『BLACK&WHITE 悪魔のテンシ 天使のアクマ』*pnish*vol.12『ウエスタンモード』『SAMURAI挽歌〜房州幕末編〜』『方舟』『ひかりをあててしぼる』など。公式ブログ http://ameblo.jp/naoto-amuse/
【公演情報】
『見上げればあの日と同じ空』
4月4日(木)〜15日(月)紀伊國屋ホール
脚本:小峯裕之
演出:及川拓郎
出演:平間壮一、戸谷公人、松島庄汰、吉村卓也、伊藤直人、向野章太郎、小松彩夏/土屋裕一(*pnish*)、久ヶ沢 徹
問い合わせ:アミューズチアリングハウス 03-5457-3476(平日 15:00〜18:30)