インタビュー & 特集
SPECIAL! 『セレブレーション100!宝塚』集中連載 第八回 星奈優里さん
宝塚歌劇100周年を記念して、5月18日より公演中の『セレブレーション100!宝塚~この愛よ永遠に~』。この作品に出演されるトップスターさんたちに、現役時代のお話から100周年の思い、OG公演についてなどを、連載でお伺いしています。(※登場順不同)
宝塚オリジナル作品は再演の時にその時のスターに合わせて手を加えられることが多々あります。宝塚ならではの作品作りの魅力について、OG公演の中で再現される代表作たちについて、星奈優里さんに話をうががいました。(取材・文/小柳照久、撮影/笹井孝祐)
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INTERVIEW & SPECIAL 2014 6/3 UPDATE
宝塚ならではの独特な世界
私は初舞台が『ベルサイユのばら』で、たまたまサヨナラ公演も『ベルサイユのばら』でした。『ベルサイユのばら』は公演のたびに台本もバージョンも新しくなり、新曲も一曲加わります。初舞台の時は大浦みずきさんが主演のフェルゼン編で、ずっと聞いていたその時新しく加わった主題歌「愛の面影」が大好きでした。私が退団の時はアントワネットが歌う曲が一つ加わりました。普通、劇団って卒業という形をとるってことが珍しいんですが、宝塚の場合は、どんどん世代交代して、また違う世界を作り上げるのが慣例としてあります。『ベルサイユのばら』はその時その時のキャストに応じて形を変えてくださるので、それが本当に宝塚でオリジナル作品をやっている良さであり、暖かさだなと思いますね。再演であってもまったく新しいものになっているし、懐かしさも覚えます。
宝塚ではみなさん自分の限界を超えるまでのところをやっている輝きがあると思うんです。在団中はとにかく自分のことに精いっぱいなんですが、今、改めてトップさんはなんて凄いものを背負っていたんだろうって思います。
また、私も辞めてから良く言われるんですが、大きい舞台に立った時に、物おじせずにデンッと立っていることはなかなかできないんだよって。それは宝塚時代にいただいた経験ゆえかな、と思います。知らず知らずのうちにいろいろなことを教えていただきました。
OG公演の魅力
『セブレーション100! 宝塚』は全日程に出演するレギュラーメンバーの他、ABCに別れた日程ごとに出演のスター、日替わりで登場するスペシャルゲストと次々に元トップスターが登場するんですが、「この曲、私、客席で観てた」とか「ロンドン公演に下級生で出ていた場面だ」などと思い出が蘇ってくるので、毎回毎回新鮮です。みなさんそれぞれ新しい経験をされた上での歌や踊りなので、現役の時とはさらに違う魅力が加わって表現が深くなっているのも醍醐味の一つです。
それぞれがトップ経験者なので、場面が変わるごとに、その人その人で色がまったく変わり、その一つ一つがとてもパワフルなので、魂を吸い取られて窒息しそうになってます。でも、そんな私も、いざ自分の場面になると「私を見て!」とスイッチが入るのは何なんでしょうね。舞台に立った瞬間、役に入り込むという習性が体に刷り込まれているんでしょうか。でも、上級生の方たちを見てても、さっきまでご自身の場面を格好良く演じていたはずが、より上級生の場面を見ながらキャピキャピしてたりして、それを見るのがまた楽しくて(笑)。
以降、ぞくぞくトップスターが登場します!お楽しみに!!