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 入る前も辞めてからも宝塚LOVE

　つい最近、同期生の紫城るいちゃんと一緒に『風と共に去りぬ』を見に行ったんです。私、この作品には一度も出演したことがないのですが、出てくる曲、出てくる曲「全部歌える！　なにこれ！？」と興奮していたら、るいちゃんも「全部歌えるね」って言うものですから、すごく面白いと思って。宝塚って出ていない作品でさえ、自分の魂の中に曲が刷り込まれていることが凄いなと感じました。

　『セレブレーション100！宝塚』は歴代トップスターの方が代表作を歌いつづる構成になっているんですが、私の好きな曲がいっぱい！　自分が宝塚に入りたいと思っていた頃のトップさんが、お稽古場で歌われた時は「映像の中で聴いていた歌を生で聴いてる！」と感動もひとしおでしたね。歌に音色に艶がおありになってとっても素敵で、本当に感激しました。

宝塚に憧れた時代を経て、夢を形に

　私は主演娘役当時、みんなの代表としていなくてはならないと、とにかく精神的にあまり余裕がなく、自分のことしか見えていないことが良くありました。でも隣にいさせていただいたトップスターの方は、ご自分だけでなく、組を背負い、宝塚の看板を背負って舞台に立たれていらして、その存在がとても大きくみえていましたので、少しでも追いつけるようにとその背中を見て、学ばせていただいていた事が思い出されます。

 OG公演の魅力

　普段新しい作品に携わる時、共演者の方とは「この方はどういう仕事をされてきたのかな」とか「この方の特技はなんだろう」というところから始まるんですが、宝塚OGの方々だと、時代や組は違えども、同じ辛さや喜びを経験している安心感があります。上級生や下級生との関係も、一度宝塚から離れ再び新しい作品を作り上げていく際に、さらなる身近さを感じました。とにかく、こんなにあたたかいカンパニーはないと。今回共演する蒼乃夕妃ちゃんとは、同じ月組主演娘役でしたが、全然接点がなくて、最初は「やっと会えたね」と言ってたんですが、すぐに深い話までする間柄になってしまいました。

　OG公演では下級生であっても、舞台の上では一人の女優として、上下関係を越えた、一人の表現者として尊重しあうので、現役時代のショーとはまた違うものがお見せできるのではないでしょうか。

『セレブレーション100！宝塚～この愛よ永遠に～』の情報は、こちらから公式サイトをごらんください。