インタビュー & 特集
INTERVIEW! 舞台『曇天に笑う』 山本涼介さん part.1
2015年2月19日(木)に初日を控える舞台『曇天に笑う』。
原作は『月刊コミックアヴァルス』(マッグガーデン)にて連載されていた人気漫画。昨年にはTVアニメも放送された話題作です。明治時代の日本を舞台に、サスペンスとファンタジー要素を織り込んだ冒険活劇に挑むのは人気上昇中の若手俳優を中心とした豪華キャスト陣。
武田楽鳥役の山本涼介さん、青木弥二郎役の荒牧慶彦さんにそれぞれ本番への意気込みを伺いました。
(取材・文/片桐ユウ)
INTERVIEW & SPECIAL 2015 2/14 UPDATE
—— 山本涼介さんが演じられる役の紹介をお願いします。
武田楽鳥(たけだ・らくちょう)という、大蛇(オロチ)討伐のための組織「犲」に入隊してきた新人隊員を演じます。武田は組織の目的について何も知らずに入隊してしまったので、驚いたり嘆いたりと感情を出す場面が多いですね。原作を知らないお客様にとっては「初めて知る」という立場が近いので、気持ちを代弁しているキャラクターだと思います。
—— 役とご自身の年齢も近いようですが、やりやすさなどは感じますか?
年齢は近いのですが、武田は元々陸軍にいて「犲」の方に異動してきた軍人なので、自分とはかけ離れていて難しいと感じることの方が多いです。原作漫画を読んでいた時に感じていた武田のイメージは「熱い」キャラで、主人公である“曇天三兄弟”の次男・空丸と似ている部分がある人物だと思っていたのですが、舞台版の武田はもっとピュアな感じが強いと思います。原作とはまたひと味違う武田楽鳥を楽しみにしていただけたらうれしいですね。
—— 今は絶賛お稽古中とのことです。
昨日(公演2週間前)最後のシーンまで稽古をして、今はまた最初の場面から改めて稽古をしているのですが、まだまだ詰めるところはたくさんあるなと思っています。今のところの課題は「殺陣」ですね。初めて挑戦するので、人に聞いたり学んだりの真っ最中です。「犲」はエリートが集まる部隊ですし、武田も“剣の使い手”なので、それなりに見えないといけないですから(苦笑)。
—— 殺陣のお稽古は前々から?
はい。基礎練習的なことは芝居の稽古が始まる前にありました。最初は筋肉痛になったりもしましたよ。殺陣の稽古を始める前に1時間くらい筋トレのメニューもあったので。
—— 1時間も筋トレ!
けっこうハードでした(笑)。サッカーはやっていましたけど、辞めて4年くらい経っているので「筋肉けっこう落ちているなあ」とも思いましたし、普段使うことのない筋肉も使いましたね。
—— 稽古場の雰囲気はいかがですか?
稽古場の雰囲気は明るいですよ。最初は人見知りだったのであまり話せなかったんですけど、今はすっかりワイワイしてますし、毎日楽しいです!特に鷹峯誠一郎役の福井(博章)さんとは役柄で師弟関係ということもありますし、ずっと横にいて、たくさんお話ししています。福井さんは全員からイジられているんですよ。基本、イジっているのは僕と曇宙太郎役の百瀬(朔)くんなんですけど。出演者の中では僕ら年下なのに、一番イジっていると思います(笑)。仲良くなるとイジりたくなっちゃうんですよ。絶対リアクションを返してくれるので楽しくなってしまって。安倍蒼世役の細貝(圭)くんもすごく面白いです。ちょいちょい天然なところを出してくるので、それをみんなでツッコんだりとか。
—— 何かエピソードはありますか?
「犲」チームの中で「軍人だからキレイに歩かなければいけないよね」いう話になって、どんな歩き方にしようかと色々研究していた時に、細貝くんが歩いてみたら、右手と右足がずっと一緒に出ていた時があったんです(笑)。本人は気付いていなくて、すごく自然にやっていて。全員で「いやいやいや! 一緒になってるから!」ってツッコみました。
—— いいチームワークですね(笑)。
そうですね(笑)。休み時間でも「犲」チームは一緒にいますし、団結していると思います。共演の方々はほとんど初めましてだったのですが、自分が持っていない引き出しを持っている方が多いので、一緒にいるだけでもすごく刺激をもらっています。
—— 人気漫画やアニメ原作の舞台化、いわゆる「2.5次元」の舞台に出演することに対しての想いはいかがですか?
プレッシャーはあります。原作ファンの方々もたくさんいらっしゃるので、舞台にしても映画にしても「実写化」は好き嫌いが分かれるものだと思います。でも、少しでも多くの方に受け入れていただきたいですね。『曇天に笑う』は出演が決まってから読ませて頂いたのですが、史実上の人物と架空の人物が混ざり合っているところが面白かったです。元々歴史が好きだったので好きな世界観でした。舞台は原作を読んでいない方にもわかりやすいものになっていると思いますし、初めて『曇天に笑う』を知る方にも楽しんでいただけたらうれしいです。
—— 最後に、見どころをお願いします!
兄弟愛だったり、友情、絆、人間らしさが描かれている作品です。生身の人間が舞台でやることで、よりリアリティが感じられると思いますし、二幕の殺陣シーンは迫力があると思いますので、楽しみにしていてください!
舞台『曇天に笑う』は2月19、20日のプレビュー公演を経て、21日より東京・天王洲 銀河劇場にて上演されます。
詳細は以下の公式サイトでご確認ください。
舞台『曇天に笑う』公式サイト●http://www.dontenniwarau.com/theater/
[プロフィール]
やまもと・りょうすけ
1995年5月15日生まれ、奈良県出身。
ドラマ『花ざかりの君たちへ〜イケメン☆パラダイス〜2011』『あすなろ三三七拍子』、映画『好きっていいなよ。』『神さまの言うとおり』などに出演。TVをバラエティ『バイキング』にて木曜レギュラーを務めている。